Artist Yutaka Okada aka upinde blog

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声明

 

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僕はふくろうを”自然界からのメッセンジャー”と捉えている。

 神秘性をまとう鋭い眼差しは太古から英知のシンボルとして

 それぞれの時代、地域に広く受け入れられてきた。

 紀元前古代ギリシャの時代には女神アテネの従者として、

 アニミズムの社会では神や精霊と人々を繋ぐ仲介役として、

 またアイヌの人々はコタンクルカムイ(村の守り神)として、

 その神秘性は動物の域を超え、人々に崇められ、親しまれ、拠り所となってきた。

 では時代を見透かす彼らの眼差しは”現代”に何を見ているのだろう?

 資本主義が生み出す競争原理の社会は方角を見失い

 母なる地球には矛盾が溢れ、悲鳴を上げている。

 人々はその大きな矛盾に気付きつつも

 変化を恐れ太刀打ちする術に困惑しているようである。

 森の英知ふくろうはそんな我々のもとにそっと舞い降り

 瞳の奥でひっそりと言葉なく自覚を促す。

 それは自然界を尊ぶことを忘れない魂の源流に語りかける。

 可視化されたものに価値基準の大半を置く現代社会において

 ふくろうを描く僕の制作行為はひとつの祈りのかたちを可視化する試みである。

現代社会の潮流を危惧することからはじまる持続可能な社会へ向けての

 多様性共存、調和への切なる想いが作品に姿を潜め

 誰かの心に響き、連鎖してくれることを信じ制作の糧としたい。

 同時にあらゆる視点を忘れることなくアートの可能性を模索する旅に

 このアーティストとしての人生を捧げたいと思う。

 

YUTAKA OKADA 2015/02/01